陽子線がん治療センター

陽子線がん治療センター(2023年開設)

中部国際医療センターでは、2023年に日本初となる陽子線治療装置「プロビーム」を導入した陽子線がん治療センターを開設します。がんに集中的に照射できる陽子線は、副作用があまりなく、通院で治療を受けることもできます。
現在は、肺がん、肝臓がん、膵臓がんなどの治療が可能で、小児がんや局所進行性前立腺がん(転移を有するものを除く)など、一部疾患は保険適用となります。

陽子線がん治療センター パンフレット

切らずに治療できる選択的動注併用放射線療法

医師紹介

陽子線がん治療センター
施設長
不破 信和FUWA Nobukazu
三重大学医学部 客員教授
横浜市立大学 客員教授
日本歯科大学 客員教授
兵庫県立粒子線
医療センター 名誉院長
The Best Doctors in Japan® 2022-2023
三重大学医学部
昭和56年卒業
放射線治療科統括部長
松本 陽MATSUMOTO Akira
大分大学医学部
平成3年卒業

陽子線治療とは

放射線治療の一種で、水素の原子核である陽子を加速しエネルギーを高めてできる陽子線(粒子線)を照射する治療法です。従来の放射線治療は、X線やガンマ線という光子線を照射します。
一方、陽子線は、「設定した場所に到達したときに最大のエネルギーを放出して消失する」という特性を持っています。そのため、病巣の深さや形状に合わせ、がん細胞の位置で止まるように照射を設定すれば、ピンポイントで集中的に治療することが可能です。
副作用を軽減でき体への負担が少ないほか、他の正常な細胞や臓器へのダメージを抑えることができるため、放射線の影響を受けやすい器官の近くにある病巣にも照射できるというメリットがあります。

従来の放射線治療と陽子線治療の照射の違い

体の表面付近や、がんの奥にある正常組織にも影響を与えてしまい、がん病巣には高いエネルギーが当たらない。

正常組織への影響は最小限に抑えながらがん病巣に高いエネルギーを当てることができる。

強度変調陽子線治療(スポットスキャニング法)

高線量の陽子線を細い(約4ミリ)ビームで腫瘍の形状や大きさに合わせて照射することができる。

陽子線治療のメリット

治療のための入院は不要

1日1回の治療で照射時間は30分程度、照射中に痛みを感じることもありません。体への負担が少なく仕事を続けながら治療することも可能です。

広がる選択肢

陽子線治療は、がん病巣にピンポイントで高いエネルギーで照射できるため、他の正常な細胞へのダメージが小さく、放射線の影響を受けやすい器官の近くにある病巣へも照射可能。X線での治療が難しかったがんに対しても治療ができるようになりました。

受診される方

初期臨床研修医

看護部

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