循環器内科/循環器病センター

循環器内科/循環器病センター

当科は、急性心筋梗塞、狭心症といった虚血性心疾患、不整脈、心不全、閉塞性動脈硬化症、大動脈疾患、弁膜症等のあらゆる急性、慢性の循環器疾患に24時間対応できる体制で、より短い入院期間で治療を行っております。急性心筋梗塞、狭心症に対するカテーテル治療は中部地区有数の症例数を誇っています。

2019年には腹部大動脈ステントグラフト留置術、2021年からはカテーテルアブレーション治療が本格的に開始となりました。他にも難治性高血圧治療をはじめ、禁煙外来やフットケア外来も開設しており、下肢閉塞性動脈硬化症から爪の変形、胼胝等多彩な足のトラブルにも対応しております。また、難治性不整脈に対してICD植え込み術、重症心不全に対してのCRT-D植え込み術も2021年より開始となり、積極的に治療を行なっております。検査に関しては心臓CT、3D 経胸壁心エコー、3D 経食道心エコー、心臓MRIも即日対応しており、結果をその日に報告可能です。

中部国際医療センター 循環器内科

医師紹介

副病院長
循環器病センター長
兼 総合内科 統括部長
青山 琢磨AOYAMA Takuma
信州大学医学部
特任教授
岐阜大学医学部
平成元年卒業
循環器内科 部長
兼 総合内科 部長
健康増進施設
クラブM 副施設長
髙橋 茂清TAKAHASHI Shigekiyo
福井大学医学部
臨床准教授
岐阜大学医学部
平成13年卒業
副部長
井戸 貴久IDO Takahisa
岐阜大学医学部
平成19年卒業
副部長
山浦 誠YAMAURA Makoto
岐阜大学医学部
平成19年卒業
副部長
中島 孝NAKASHIMA Takashi
岐阜大学医学部
平成19年卒業
医長
鈴木 圭太SUZUKI Keita
岐阜大学医学部
平成21年卒業
医長
田邉 弦TANABE Gen
昭和大学医学部
平成23年卒業
山田 雄大YAMADA Takehiro
岐阜大学
平成24年卒業
芝原 太郎SHIBAHARA Taro
岐阜大学医学部
平成29年卒業
長瀬 大NAGASE Masaru
岐阜大学医学部
平成29年卒業
小野 大樹ONO Daiju
岐阜大学
平成25年卒業
国内留学中
非常勤
川崎 雅規KAWASAKI Masanori
愛知医科大学
客員教授
岐阜大学医学部
客員臨床系
医学教授
岐阜大学医学部
昭和63年卒業

主な検査・設備

  • 心臓カテーテル検査
    冠動脈造影、左心室造影、右心カテーテル検査、電気生理学的検査、心筋生検など
  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)
    風船療法、冠動脈内ステント留置術、冠動脈内粥腫切除術、ロータブレーター、ダイアモンドバック等
  • 末梢血管形成術(EVT)
  • 経皮的大動脈弁形成術(PTAV)
    経皮的僧帽弁交連切開術(PTMC)
  • 冠動脈3DCT検査
    (320列、超高精細CT)
  • 腹部ステントグラフト内挿術(EVAR)
  • 経皮的大動脈内バルーンパンピング
    (IABP)
  • 経皮的人工心肺補助装置(PCPS)
  • 人工ペースメーカー植え込み術
  • リードレスペースメーカー植え込み術
  • 植込み型除細動器植え込み術
  • 両心室ペーシング機能付埋込型除細動器植え込み術
  • カテーテルアブレーション
    (カテーテルによる不整脈治療)
  • 心臓MRI検査
  • 心臓PET-CT検査
  • 心筋シンチグラフィー検査
  • 心臓超音波検査
    (経胸壁、経食道2D、3Dエコー)

循環器内科外来

当科の外来診療では、循環器内科の12名(うち非常勤医師 1名)が、月曜日から、土曜日の午前(~午後)3~4枠の循環器外来を行っております。現在、不整脈、高血圧、禁煙外来、フットケアといった専門外来を開設し、幅広い診療を行っております。
外来のMAさん、看護師さん方の協力を得て、患者様方に信頼される医療を行えるように努力しております。心不全指導、フットケア、栄養指導も個別に対応できる体制となっております。一方、病診連携を積極的に行っており、当院近郊の開業の先生方からの紹介患者様に、必要な検査、処置、治療を行い、速やかに紹介先へお返ししております。2014年4月から、現在に至るまで、美濃加茂、可児市、八百津町、各務原市、犬山市、高山市、下呂市の開業医の先生方を、当院の病診連携室のスタッフと個別訪問を行い、緊密な医療連携を心がけております。
当院では、冠動脈造影は日帰り、冠動脈治療は1泊2日で検査、治療を行うことが可能となっております。2018年5月より特急ひだ外来(毎週木曜日)を開設し、高山市、下呂市、郡上市等の飛騨地区の循環器疾患患者様の迅速な循環器関連の検査・治療サポートを開始し、3時間以内で帰宅頂けるような外来システムを構築し、広く地域医療に貢献しております。
冠動脈評価には、新しい320列の冠動脈MD-CTと県内初導入となる超高精細CTを用いており、迅速で正確な結果説明から治療への移行を心がけております。冠動脈CT検査は、320列CTを全国に先駆けて導入し、2015年に、初めて年間施行件数が1,000件を超え、現在は、年間1,500~2,000件施行しており、経験、診断精度など他の医療機関からも高く評価されております。
その他の画像解析として、心臓超音波機を5台を有しており、検査室の拡張に伴い運動負荷心エコーを含め多様な心機能解析が可能となっています。2020年は、経胸壁心エコー検査は5,708件施行しており、患者様への負担が少ない心機能解析、形態評価をおこなっております。
当院は、数多くの脳梗塞患者様が脳神経外科に入院されており、心原性脳塞栓症のリスク評価は、この医療環境の中で非常に重要かつ必要です。これには、当院で経験豊富な経食道心エコーによる評価が必須であり、カテーテルアブレーション前の左房内血栓スクリーニングと共に行っております。また、心臓MRIも2018年初旬から、本格的な解析を運用開始をしており、毎年、100症例前後の心臓機能解析を行っております。昨今、抗癌剤の投与により心血管系の障害を起こし、腫瘍の治療が困難となるケースが少なからずあります。当院では、腫瘍循環器外来を立ち上げており、こうした患者様への検査、治療介入を積極的に開始しております。癌の治療の際にも、心エコーと心臓MRIが必須とされており、癌治療への循環器内科の介入が必要になってきております。
一方、心筋虚血を証明した適切な経皮的冠動脈形成術(PCI)の施行が、現在、健康保険制度で義務化されており、当院では各種循環器疾患モダリティーを用いた治療の適正化を常に行っております。そのため、3年後の予後を記載した新しいレポートシステムを備えた心筋シンチ検査も、2017年に導入しており、昨年は88件 施行し、今後更に活用して行く予定です。
その他には、心筋PETが施行できる施設として、他病院からの検査の依頼を多く受けております。サルコイドーシスという疾患があり、患者様の中には心臓に同疾患が波及することにより予後が非常に悪くなります。心臓への波及を確認する非侵襲的な検査として非常に重要な検査となります。
外来は、月曜日から、土曜日で3~4診体制で行っております。様々な循環器疾患に対応できますので、循環器疾患でお悩みの方、診察を希望される方は、いつでもお越しください。専門外来としては、不整脈外来、高血圧外来、フットケア外来、禁煙外来を併設し、外来診療において充実した診療体制となっております。

八百津町 佐藤クリニックの院長先生が、木沢記念病院 循環器内科外来で検査していただいた体験をクリニックのホームページでご紹介いただいております。

佐藤クリニックについて

入院の業績

当科は、常時60~80人前後の循環器疾患中心の入院患者の診療を行っておりますが、入院は循環器疾患に留まらず、内科全般に幅広く受け持っております。2020年の入院患者延べ数は、19639名/年であり、冠動脈疾患以外にも、心不全や肺炎等の多様な疾患の患者様の治療も対応しております。
集中治療室(ICU)は、急性心筋梗塞、重症心不全、心肺停止後等のあらゆる重症症例に対応できる状態となっており、循環器内科の患者様が、ICUベットの多くを占拠することもあります。2020年度は、経皮的人工心肺補助装置(PCPS)は15例施行しており、心肺停止後の重症患者様の半分以上の方が救命されております。一方、循環器疾患の急性、慢性期において、心臓リハビリテーションを積極的に取り入れると同時に、多種多様な重症心血管疾患に対応するため、多職種カンファレンスにて、十分なディスカッションし、早期に退院・社会復帰出来る様に努めております。2018年より、多職種にて心不全チームを立ち上げ、当院オリジナルの心不全パンフレット・心不全手帳を作成し、心不全パンデミック時代の心不全増悪、再入院防止のため、いち早く対応する体制を整えております。2019年6月より、心不全教室を、毎週開催しており、外来、入院患者様や、そのご家族が多数参加されております。

心不全チーム

心不全パンフレット

心不全手帳

狭心症、心筋梗塞及び、閉塞性動脈硬化症、腹部大動脈瘤の血管内治療

現在、社会問題となっている増加する心不全の最も多くの原因は狭心症、心筋梗塞になります。そのため、狭心症、心筋梗塞に対しての冠動脈形成術は、当院で力をいれている治療分野になります。冠動脈インターベンション(PCI)に関しましては、2020年には498件の治療を施行しております。2020年は、急性冠症候群の緊急治療件数は、126例であり、中濃エリアを含む広域の救急搬送に対して、循環器内科医師を中心とする循環器内科チームにていち早い救急対応を行っております。また、治療の非常に難しい冠動脈の多枝病変や慢性完全閉塞に対しても積極的にカテーテル治療で行っております(心臓血管外科とのハートチームにてベストな治療法をディスカッションの上で行っております)。カテーテル治療を通じて、狭心症、心筋梗塞を改善し、心不全予防を徹底して行うことで、今後とも患者様の予後改善、QOL改善などに取り組んで参りたいと考えております。

近年注目されている下肢動脈形成術も、2020年は、121件施行しており、下肢虚血症状の改善にて良好な結果を得ております。2019年からは、腹部大動脈瘤に対してのステント留置術(EVAR)を開始し、新たに大血管の低侵襲治療も可能になりました。2020年は、循環器内科主導にて16例の治療を行っており、2022年からはハイブリッド手術室にて治療を行っていきます。一方、近年、侵襲度の低さと高齢患者様が増加しているため、内科サイドでの治療が盛んになってきた構造的心疾患に関しては、経皮的大動脈弁形成術、僧帽弁形成術を積極的に行っております。

冠動脈治療に用いている血管造影装置は、移築にあたり新しい機器を追加導入しました。これにより、患者様の検査・治療中の放射線被曝が低減された上、冠動脈ステント留置及び末梢血管治療の際の画像が飛躍的に改善しております。従来からの数多くの治療実績に基づいた技術で、冠動脈、下肢動脈の治療を施行させて頂きます。

もう1つの血管造影室は、カテーテルアブレーションという不整脈のカテーテル治療専用の部屋として設計されております。当院では、2021年4月より、フランスから不整脈治療留学より帰国した中島医師が着任し、本格的な不整脈治療が可能となりました。不整脈患者様で、近隣はもとより、遠方からもお越しになられるに値するに対応できる素晴らしい設備となっております。一方、不整脈患者様の治療で必須のペースメーカーは、ハイブリッド手術室において、感染をはじめとしたリスクを最低限にまで押さえた素晴らしい環境で、植込み術を施行させて頂きます。

カテーテル治療件数(症例数/年)

ステントグラフト内挿術とは

ステントグラフト内挿術は大動脈瘤に対するカテーテルを用いた、からだに負担の少ない治療法で、日本では2007年から治療が開始されました。全国的に治療数が増加してきており、当院でも2019年より治療を開始しています。

動脈瘤に対する従来からの治療は、胸部または腹部に大きく切開を行い、動脈瘤を切り取り人工血管を縫着する「人工血管置換術」です。一方、この治療には全身麻酔が必要であり、時に心臓手術と同様に人工心肺装置を使用することもあります。ステントグラフト内挿術は大腿部に小切開を行い、そこからカテーテルを使用し血管内から治療行うため局所麻酔で行うことが可能です。また切開も小さいため身体への負担は極めて少ないです。脳梗塞、呼吸器疾患、心臓疾患などの重篤な疾患を持つ患者様に対して、全身麻酔なしで治療をおこなうことが短期間の入院で可能です。

一方、ステントグラフト内挿術は、血管の形や、動脈瘤の位置によっては治療できないことがあり、人工血管置換術の方が適している場合もあります。また、新しい治療方法であるため、外来での定期受診と経過観察が必要であり、少ないですが再手術となることもあります。当院ではステントグラフト内挿術、人工血管置換術どちらの治療も行うことが可能です。内科・外科カンファレンスによって治療方法を検討し、患者様に合わせてよりよい治療法をお勧めしています。

70代 女性 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト留置後

不整脈治療

不整脈に対するカテーテルアブレーションによる治療は、フランス ボルドー大学にて不整脈治療を習得し、帰国した中島先生と、私ども循環器内科スタッフにより施行させて頂いております。主に、火曜日、木曜日にカテーテルによる不整脈治療を施行しており、心房細動、発作性上室性頻拍症、WPW症候群、心室性期外収縮等の不整脈治療を2021年4月より、積極的に行っております。
一方、完全房室ブロック、洞不全症候群等の心不全、意識消失発作等に対して、ペースメーカー植え込み術を施行しており、更に施術時間の短縮、入院期間の短縮したことにより、早期退院が出来る体制となっております。
2018年より新しいリードレスペースメーカーが導入され、より低侵襲の手技にてペースメーカー植え込みが可能となりました。当院では、現在まで多くの患者様が、同ペースメーカーを植え込みされ、お元気にお過ごし頂いております。また、2021年より植込み型除細動器と両心室ペーシング機能付埋込型除細動器の植込みが可能となり、致死性不整脈や重症心不全に対するペースメーカー治療も可能となりました。

当科の取り組み

信州大学連携大学院締結

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