脊椎治療センター
脊椎治療センター
当センターでは頸椎症性脊髄症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどの変性疾患に加え、脊椎後縦靱帯骨化症、脊椎黄色靭帯骨化症、環軸椎亜脱臼などのリウマチ性頸椎、化膿性脊椎炎、脊椎脊髄腫瘍など、多彩な疾患の外科的治療を行っています。
当院救急センターに搬送される脊椎外傷に対しての手術も積極的に行っています。脊髄像影検査、神経根ブロックなども行っており、例え85歳、90歳を過ぎていても、元気であれば、手術を前向きに検討しています。それぞれの患者様にとってより良い手術方法を十分に検討し、手術方法を提案。術後は基本的にICU管理とし、異常時には早期に対応できるよう心がけています。
医師紹介
平成26年卒業
脊椎治療の手術について
顕微鏡・外視鏡手術
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など、多くの手術で顕微鏡・外視鏡を用いて細心の注意を払い、安全を心がけています。ヘルニアの場合、通常3~4cmの傷で行っています。
腰椎後方除圧固定術(PLIF、TLIF)
腰部脊柱管狭窄症などで脊柱管の狭窄が強いとき、すべり症などがあり不安定性が強い場合など、スクリューを用いた除圧固定術を行っています。この際、椎間板も郭清してケージを挿入することもあります。
低侵襲脊椎後方固定術(経皮的スクリュー挿入術)
高齢者の骨粗鬆性椎体破裂骨折などに対して、小さい傷で低侵襲にスクリュー固定を行っています。低侵襲のため体の負担が少なく、早期に離床を図れます。
低侵襲セメント注入固定術(経皮的椎体形成術)
骨粗鬆性の圧迫骨折、偽関節などに対して、つぶれた椎体にセメントを注入して背骨の形を整える手術を行っています。全身麻酔ですが、傷が非常に小さく1時間で終わる手術のため体の負担が少なく、早期離床を図れます。
頸椎後方除圧術(頸椎椎弓形成術)
頸椎症性脊髄症など、頸椎の脊柱管が狭い症例に対して、頸椎後方から広範囲に脊髄の圧迫を取り除く手術を行っています。この際、背骨の後ろの部分(椎弓)を観音開きにし、人工骨スペーサーを固定して、脊柱管を拡大する手術をおこなっています。
頸椎後方除圧固定術
脊柱管の狭窄が強いとき、また外傷などで頸椎に不安定性がある時など、スクリューによる固定をすることがあります。
頸椎前方除圧固定術
頸椎椎間板ヘルニア、頸椎後縦靱帯骨化症など、頸髄の前方から強い圧迫を認めるときなど、頸椎前方から神経の圧迫を取り除く手術を行っています。
腰椎腰椎変形矯正術(腰椎後方前方固定術)
年齢ととともに腰椎の変形が進行し、腰椎変性側彎症、後弯症などに対して、腰椎変形矯正も行っています。複数回の手術が必要となることもあります。