リハビリテーション技術部
リハビリテーション技術部
リハビリテーション技術部では、ほぼ全診療科領域に関係する疾患や障害を対象とし機能回復のみでなく「人間らしく生きる権利の回復」、「自分らしく生きること」を目標に日常生活動作(ADL)の改善を図り、QOL(生活の質)の向上をめざしたリハビリテーションを目標としています。
急性期病棟では、入院直後から積極的に情報収集・離床を進め、一人ひとりに合わせた目標や支援プログラムを作成し、早期介入・早期改善・活動低下予防を目標に実施しております。回復期病棟では、病態に合わせた義肢・装具作製や摂食嚥下機能評価をリハビリテーション科専門医中心にチームで行ない365日、集中的な治療を提供しています。
当部ではリハビリテーション科専門医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を中心に80名以上のスタッフによるチーム治療を実施しております。当部のスタッフは国家資格のみでなく専門領域での認定資格を取得しており専門性の高いリハビリテーションを提供しています。
主な認定資格
- 認定理学療法士 13名
- 呼吸療法認定士 14名
- 糖尿病療養指導士 1名
- 心臓リハビリテーション指導士 7名
- 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 4名
- 介護支援専門員 9名
- 福祉住環境コーディネーター 21名
理学療法課
基本的な動作の獲得や社会復帰の支援を行います。
理学療法課では、様々な要因で、運動機能が低下した方に対し、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持を目的に運動療法などを実施します。
急性期病棟では脳卒中や頭部外傷などの中枢系疾患、骨折や靭帯損傷などの整形疾患、呼吸器疾患や心疾患などの内部障害、外科手術後の理学療法を実施しています。また運動学習の限界難易度課題へのトライのためレール走行式免荷リフトを設置し、転倒リスクに対して安全性を担保した歩行練習も行っております。
回復期リハビリテーション病棟では専用のリハ室を併設し365日集中的な治療を提供しています。
心臓リハビリテーション室では、対象患者様に対して体力や筋力などの身体機能を適切に評価し個々の心疾患に合わせた運動療法を提供しています。また、再発予防に繋がる運動・生活指導も継続して行っております。
作業療法課
日常生活に生かした評価・治療を行います。
作業療法課では、病気や事故のため身体に障害を負った方々に対し、今後生活していくための問題点を的確に評価し、様々な作業活動を用いて治療を行います。また障害があっても残された機能を最大限活用し、身辺動作や家事動作の獲得、社会復帰を目指した活動を行います。更に、在宅の障害者の方やそのご家族の方々が生活しやすいように指導、援助を行います。
急性期病棟では脳卒中や頭部外傷などの中枢系疾患、骨折や腱損傷などの整形疾患、心疾患や呼吸器疾患などの内部障害、発達障害の作業療法も実施しています。
作業療法課では磁器刺激装置などの機器を導入し、身体機能への働きかけや、目的指向訓練装置を使用した認知機能トレーニングを行っております。また、リハビリテーション室だけでなく、病棟において実際の生活場面を想定した日常生活動作練習も積極的に行っています。脳血管疾患発症後の方などに対して言語聴覚士と協力して運転能力評価を行い、安全な運転再開を支援しております。
言語聴覚課
コミュニケーションや、のみ込みの支援を行います。
言語聴覚課では幅広い領域の疾患を対象に評価、練習、助言等を行っております。
- 脳血管疾患や頭部外傷による障害など
失語症や構音障害などコミュニケーション障害
記憶障害・注意障害・遂行機能障害などの高次脳機能障害
安全な自動車運転再開のための評価・支援(作業療法士と協力して) - 様々な疾患や加齢によるのみ込みに困難さを認める摂食嚥下障害
- 小児の構音障害(不明瞭な発音)
特に摂食嚥下障害に対しては、実際の食事場面の評価に加え嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)を行い「安全においしく食べる」を目指しております。また、口腔ケア・摂食嚥下チームの一員として毎週回診に参加し、リハビリテーション科専門医とともに姿勢や食事介助方法などの助言を行っております。