検査までの流れ

体の特定の部位に腫瘍ができると、血液中に特異的に増加する物質の量を測定します。ただし、がん以外の病気でも異常値を示すことがあるため、この検査のみで診断をすることはできません。当院ドックで取り扱っている腫瘍マーカーは以下の7種類です。

HIVに対する抗体が出来ているかどうかを調べHIV感染の有無を確認します。5ml（小さじ一杯）ほど採血し、血液検査を行います。HIVに感染している場合は、抗体が出来ているという意味で、「陽性（プラス）」という結果が出ます。感染していない場合は、抗体が出来ていないので「陰性（マイナス）」という結果が出ます。

胃がんリスク検診（ABC検診）とは、血液検査でピロリ菌に対する抗体と、胃の炎症や萎縮の度合いを反映するペプシノーゲンを測定し、その組み合わせから胃がんの発生リスクを分類し評価する検診です。
※胃がん発見には画像診断による二次精密検査が必要です。

LDL(悪玉)コレステロールの中でもさび付いた酸化変性LDLコレステロール(LAB)が血管の中にあるLOX-1に捕まると血管に炎症が生じます。LOX-index検査とはLABとLOX-1を測定し、血管炎症の度合いを測定することで、心筋梗塞・脳梗塞の発症リスクを予測する検査です。

初潮年齢、月経周期や日数、妊娠歴、婦人科疾患などを用紙に書きます。

医師による診察です。

子宮頸部の内膜の細胞を一部採取して、がん細胞の有無を調べます。経膣超音波検査が含まれます。

乳腺エコー（超音波）検査とは、診察台の上に仰向けになった状態で受けます。皮膚にジェリー状の液体を塗り、超音波お出す端子を検査部位にあてます。端子を通して得られた乳房内部の情報は、モニターに映し出されます。モニターの画像を検査者が観察して、病気の有無を調べる検査です。

マンモグラフィーは乳房専用X線装置を用いたレントゲン検査です。乳腺組織を見やすくするために乳房を圧迫しながら撮影します。触診では触れない小さな乳がんや、腫瘤を作らない乳がんを写し出すことができます。圧迫をかけて撮影することで乳房の厚さを均等にし、乳腺や脂肪を押し広げることで乳房の中を隅々まではっきりと写し出す事ができます。2年に1度のマンモグラフィーを継続することで90％は早期段階で見つけることができるという報告もあります。40代からの定期的なマンモグラフィー検査をお勧めします。

喀痰細胞診は、痰の中の細胞成分を顕微鏡でみる検査です。肺門部の肺がんは、扁平上皮がんがほとんどを占めるため、喀痰細胞診は扁平上皮系の細胞異型度で評価を行います。（肺がんには大きく分けて扁平上皮がん・腺がん・小細胞がんの3種類あります。）
肺門部肺がんは心臓や背骨の陰影等の影響でレントゲン写真では診断が難しいですが、痰の中にがん細胞が出やすいので喀痰細胞診が利用されています。40歳以上の喫煙者で常時、痰が出る方に特に受診をお勧めします。

骨密度（骨塩定量）検査を行うことで、現状の骨の状態（骨密度）を数値化することができます。また基準値と比較することによって骨粗しょう症の進展具合、治療効果の経過観察を把握することが可能です。

四肢の血圧を同時に測定し、足首と上腕の血圧の比（ABI）、心臓から押し出された血液によって生じた拍動の速さ（CAVI）を調べます。その数値により動脈のつまり具合や、血管の硬さ（動脈硬化）の程度を算定します。

内臓脂肪の増加は、食べ過ぎや運動不足などによりエネルギーの支出のバランスが崩れ、過剰なエネルギーが中性脂肪となって、内臓脂肪細胞に蓄積することから起こります。
内臓脂肪が蓄積すると、アディポサイトカイン（生理活性物質）の分泌が過剰になり、高血圧、脂質異常症、血糖高値を招き、メタボリック症候群の状態を引き起こします。
今、内臓脂肪量を正確に測定できる方法として、CT計測法による内臓脂肪量測定検査があります。この内臓脂肪面積が100c㎡を越えると脳卒中や心疾患（心筋梗塞等）を起こす危険が明らかに多くなるといわれています。

脳の中でも記憶と学習に関わりの深い領域が海馬です。海馬が萎縮すると記憶を保存する機能に変化が起きてくる可能性があります。脳MRIで撮影された海馬を人工知能で解析し、脳の健康状態（脳年齢）を測定する検査です。